本物を教える
2023年11月10日 08時01分
学校の様子
今月、誕生日を迎えることから、ふと、これまでの教員生活を振り返ってみました。
40代に入った頃から、私のテーマの一つが「本物を生徒に教える」というものになりました。
学校では、今日まで相互授業参観が行われています。教室は密室です。本当にこの教え方は、農業関係者から見た際におかしいところはないのだろうか。大丈夫なのか。私の知識・技術で農家の方と話しても対等に話ができるのだろうか。という不安とあせりからでした。
それからというもの、キク、シクラメン、洋ラン栽培など、ありとあらゆる方を訪ね、見学させていただき、いろいろ教えていただき、何度もその場所に通ったのを思い出します。本当に技術を持っておられる方は、大変わかりやすく教えてくれます。
最近では、和菓子、洋菓子、パン製造を外部講師の方に教えていただきましたが、ある時、パン製造の際、奥様から「レシピを絶対お店の方にも教えなかった主人が、先生にだけは全て教えているのが、私には不思議でならんのよ。」と言われ、私は、最高の誉め言葉をいただいた思いがしました。
結局は、人と人の結びつき・関係が大切であることを身をもって感じています。
今、私は、技術の独り占めは罪であるとの考えから、地域に還元する活動もしています。
上浮穴高校は、小さな学校だからこそ舵が切れやすいのかもしれません。
明日は、今年度、第6回目の上高カルチャー教室が行われ、生徒が主役となり、地域の方々に「季節の美しい和菓子を自分の手で~おはぎ~」に挑戦していただきます。
上高では、教員一人ひとりが、これまで培ってきた分野、つまりは、本校の魅力を前面に出した教育を行う、地域に根ざした取り組みを行っています。