上高今昔36「部活動1」サッカー(蹴球)部
2025年6月19日 14時16分本館3F東側廊下に1枚の写真がかかっています。泥んこの中でサッカーの試合をしている写真です。
「東宇和高校?」・・調べてみると「東宇和高等学校」は「東宇和高等女学校」を前身として23年4月に設置され、翌年24年の9月には「宇和農業高等学校」と合併して「宇和高等学校」になっています。戦後の学制改革の影響を受けて、「東宇和高等学校」はわずか1年半しか存在していません。それを考えるとこの写真はかなり貴重ではないでしょうか。
「東宇和高等学校」の対戦チームは、背中を向けていますがまず間違いなく本校でしょう。本校にサッカー部があったのは、平成4年度までです。それ以降平成12年度から16年度に休部という記述が「学校要覧」にありますが、一度も復活していません。
『二十年史』(昭和40年2月発行)には次のように記されています。
昭和36年6月の総合体育大会で昭和32年に次ぐ二度目の優勝を飾った。(中略)上浮穴高校強しの評価を一層強く斯界に印象づけた。38年度も県下ベスト8に勝ち残り、昭和32年以来このクラブは県蹴球界のダークホースの地位を常に保っている。なおこのクラブには見逃せない側面がある。それは、卒業生の後輩指導が常に行われ、とくに夏休みの練習には2、3名から4、5名の卒業生が必ず参加して後輩指導に当たっている事実である。その上、対外試合には多数の卒業生の応援があり、以上二点は他クラブに見られない側面で、サッカー部の好成績の陰の力となっている。『二十年史』(P180)
本校に存在したサッカー(蹴球)部は、サッカーという競技が陽の目を浴びていない時代に結束力強く活動してその実力は県下にも知れ渡り、奇しくも日本にJリーグが開幕してサッカー熱が高まりを見せている時代に姿を消したのでした。