上高今昔60(学校農業クラブ全国大会での最優秀 半世紀を隔てて)
2025年10月10日 15時26分 学校農業クラブ全国大会は、全国の農業高校生(農業クラブ員)が日頃の学習やプロジェクト活動の成果を発表し、知識や技術を競い合う大会で、「農業高校の甲子園」とも呼ばれています。今年度(令和7年度)は、間もなく(10月下旬)、西関東で開催されます。
今年度、森林環境科3年福田晴真さんが、愛媛県大会・四国大会、意見発表の部で「最優秀」に輝き、全国大会に出場します。意見発表の部で本校から全国大会に出場するのは令和元年の池田隆之介さん以来です。全国大会でも、すばらしい発表を期待しています。
さて、その全国大会の競技の中の一つに、「農業鑑定競技(森林の部)」があります。林業・森林科学に関する知識・技術の成果を競うもので、日本一になるためには、樹木名、木材、機械・機具、病害虫、測量、林産物などに関する高度な知識が必要です。毎年1名学校から全国大会に出場可能で、今年度は校内の模擬テストで好成績を収めた2年井上和さんが出場します。健闘を祈っています。
ところで、一昨年、この農業鑑定競技(森林の部)で、なんと日本一に輝いた本校生徒がいるのです。当時森林環境科3年菅家光希さんです。
このことは当時、愛媛新聞にも大きく取り上げられました。菅家さんは2年生の時にも出場し、「優秀」(参加者の上位3分の1)を受賞していますが、そこに満足せず、さらに高みを目指し、地道な努力を続け、日本一になりました。現在菅家さんは、北海道の林業関係の会社に就職し、元気に頑張っています。学校関係者にも時々連絡をくれます。将来、日本の林業に影響を与えるような大人物に成長してほしいと願います。
記念誌などで本校の「活動の記録」をさかのぼっていくと、今から50年以上前の昭和47年、菅家さんと同じ競技で日本一に輝いている方を見つけました。漆田勝彦さんという方です。今のところ名前以外の情報はないのですが、昔も今もずば抜けて優れた生徒さんが突然出現するのが上高です。さらに、全国大会が行われた場所が非常に運命的です。次の表は、「日本学校農業クラブ連盟」HPから転載させていただきました。
漆田勝彦さんが日本一に輝いた昭和47年(1972)第23回全国大会は、熊本県で開催されていて、51年を隔て、菅家さんが日本一に輝いた令和5年(2023) 第74回大会も熊本開催でした。何か不思議なつながりを感じます。
今回意見発表に出場する福田さんも菅家さんにあこがれ、林業について、また林業以外にもいろいろ興味をもって3年間勉強してきました。ラインで菅家さんとつながり、相談にも乗ってもらっているとのことです。先輩から後輩に、見えない伝統は受け継がれ、歴史は作られていきます。